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わたしとあなたと地球と。 [田舎の生活]

ちょっと真面目なお話を。長くなりますけど・・・・

今週はWORK SHOPでした。
何をしていたかと言うと、テキスタイル産業における環境問題について、ディスカッションしたり講義を聞いたりしてました。

もちろん全てスウェーデン語なので、全て理解できたわけではありません。
そんな私のために、先生がゆっくり丁寧に時間をかけて話してくれました。

テキスタイル産業って、実は地球環境にとても大きな負担をかけているということを、恥ずかしながら初めて知りました。

そして、色々考えました。

以下は、私がそう解釈したということです。前述の通り、理解は不十分です。





これは、有機栽培の農作物や、それらを使った加工品に付けられるマーク(ビールにだってこのマーク付いてます)。普通にスーパーで買えます。
少し前に、食に関して真剣に向き合って考える機会のあった私は、この食べて安心、おいしくて、その上環境にもやさしい、という食品を以前よりも積極的に手に取るようになりました。
それでなくても、直接健康に関わる食べ物のことであれば、意識するのは自然なことだと思います。

じゃあ、着るものは??
着るものの何を重視してますか??

私、肌触りと値段。
「安くていいもの」求めちゃいます。

例えば綿を例にすると・・・・
綿はとても一般的な素材なのでそれだけ需要があります。消費者はなるべく安く手に入れたいという欲があります。企業は、早く商品を届けなきゃ、安く売るために安く仕入れなきゃ、とその需要に応えようとします。
その結果、綿の産地では綿が大量の化学肥料と農薬でじゃんじゃん栽培され、紡績、縫製工場(その多くが途上国にあります)では、労働者たちが過酷な労働条件の中低賃金で働いています。途上国では、子供が労働力になることは珍しいことではありません。
また、工場には綿くずや糸くずなどの大量のほこりが、労働者の健康を害しているにも関わらず、労働条件が改善されることも、賃金が上がることもありません。
そして、綿を栽培するのには大量の水が必要です。地球から水が消えている原因は、温暖化だけではありません。

そういった工程を経て「安くていいもの」として並んだものを、私たちは喜んで買っているんです。

これは私にとってショッキングなことでした。いや、私が現実を知らなさ過ぎたのですが・・・・
だけど、服を買うときや着るときに、こういう事実を意識する人ってそう多くは無いように思います。
「安くていいもの」なんてのは、有り得ないんです。



        
スウェーデンにはこんなマークがあります。
生産する工程が環境に負担をかけていないものに付けられるマークで、日常的によく見ます。洗剤だったり文房具だったり。

こういうマークの基準にあった有機栽培の綿、いわゆるオーガニックコットンを使った製品が、最近は増えてきています。
環境にやさしくて、着る人にだって何ら負担をかけない製品です。
私の知ったある企業では、オーガニックコットンを使い、その紡績、縫製工場の内部を空気洗浄機で管理し、工場で消費するエネルギーはリサイクルして、生産の過程でも人にも環境にも負担をかけないシステムを取っていました。





日本でも珍しくなくなってきたフェアトレード は、低賃金で働く人に公正な賃金を払い、自立した生活を支援するものです。
また、その自然環境に合った方法で継続的に生産できる農業を支援するので、結果的に有機栽培となり、フェアトレードの商品は環境にもやさしいものとなります。

普段何気なく手にして買う商品に、実は選択肢があるということに、どれだけの消費者が気付いているんでしょうか。
だからと言って、これからはこういうものしか買わない!と突然変えることはできません。企業だって同じように、せーので全てを変えることはできません。
スウェーデンのあるアパレルメーカーは、ズボンのポケットの内側の生地にオーガニックコットンを使い始めたそうです。
え?それだけ??と思うかもしれないけれど何も変えないよりはマシじゃないですか?とっても小さな変化だけど、変化は変化。だったら私たち消費者だって、少しずつ少しずつ取り入れていったらいいんじゃないかしら??


私たちは現実を知るべきなんだと思います。知った上でそれに見合ったものを選ぶ、それが消費者としてできること。
今回受けた経済の講義では、企業側の責任についての話もありました(私が理解できたのはこのくだりだけなんだけど・・・)。使い捨てられるものではなくて、長く使ってもらえるものを作る責任。
与える側と受け取る側、どちらにも責任がある。

私たち学生は消費者であると同時に、これからは生産する側にもなるわけで、今回のWORK SHOPは本当に考えさせられました。




最初にも書いたように、まだまだ理解不十分です。それでも綴ってしまったのは、自己満足の裏には、醜い現実が存在するんだ、ということに、私がそうだったようにほとんどの人が気付いてないんじゃないか、と思ったからです。
これから、少しずつ調べていこうと思ってます。

ここまでの理解の中でわかったのは、一番大切なことは無駄な消費をしない、ということ。
必要な分を必要なだけ。
それが成されれば、必要以上に綿を栽培することが無くなるから水を使う量も減るし、工場がフル稼働することも減るから労働条件も変わる。
自分ひとりの小さな行動が、実は地球の裏側に影響するのかもしれません。




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コメント 2

modacci

ただ、作ること、何かを生み出すことだけを教えるのではなく、その向こう側にあるもの、作り出す側の意識にも訴えかける強い思いを持った先生が居るって、素晴らしいね。

nanahanaちゃんも、どんどん素晴らしいアーティストになっているね!

機会があったら是非Ytterjarnaに行ってみて!
町全体でオーガニックな生活を実践しているところで、素敵なところだよ。
www.kulturforum.se
by modacci (2007-11-24 00:10) 

nanahana

modacciさん。
そう、ただ作り出すことはとーっても簡単。だけど、それだけでは許されない、そんな世の中に人間がしちゃったんだよねぇ。
ytterjärnaは是非是非行ってみたいとこですわ!
by nanahana (2007-11-27 07:59) 

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